旗竿地のデメリットとメリットって、どこも同じ?
同じではないよ。
場所や人によってデメリットもメリットも有ったり無かったりするよ
そうなの?
旗竿地って実際のところ、どんな感じだろう?旗竿地はやっぱり不安だな~と思っているみなさん、こんにちは「てるぼうず」です。
今回は、旗竿地に住む人目線で感じたデメリット、メリットを書きたいと思います。
実際に旗竿地に住む前に、ウェブで旗竿地について調べていたので、だいたいのデメリットとメリットは分かった気でいました。
ですが実際に住んでみると、「なんか違うな〜」と思うことも結構ありました。
マイホームを建てる土地として、旗竿地を検討している、気になっている。という方に少しでも参考になれば、うれしいです。
デメリット、メリットは、自分で判断しよう
「デメリット」や「メリット」は立地や家族のライフスタイルなどで、変わってしまうものだと思います。
- 陽当たりが悪い
- 風通しが悪い
- プライバシーが確保できない
- セキュリティが心配
- 安い
- 静かに暮らせる
旗竿地に住んでいるけど、よくきくデメリットやメリットは、我が家には当てはまらなかったよ
へぇー、そんな旗竿地があるんだね
よくきくデメリットは「四方が隣家に囲まれている」という前提があるよね
えっ? 旗竿地って家に囲まれている土地じゃないの?
そうとは限らないよ。我が家は旗竿地だけど囲まれていないよ
そうなんだ。でも「安い」はメリットでしょ?
買う時は確かに整形地より割安だね。でも売る時も安いから、メリットなのかなー?
売る時も安いのか、売らなきゃメリットなのかな?
売らない場合でも、メンテナンス費用は整形地より割高になるので、イニシャルコストだけでメリットと言っても良いものなのかなー
よくきく旗竿地のデメリットとメリットは、すべての旗竿地に当てはまるとは限らない。
旗竿地は土地の形のことで、立地とは少し違う
旗竿地は、その名の通り旗のような形をした土地です。
家を建てる旗部分の敷地と公道をつなげるための細長い竿部分の敷地があるのが特徴です。
こんな形…
うん、旗の形だ。
ですが我が家は、旗竿地の形をしているけど四方が隣家に囲まれてはいません。
一方は「歩道のある道路」、もう一方は「公園」という立地です。どちらも低いフェンスで区切られています。
こんな感じ…
こういう旗竿地もあるんだね
よくきく旗竿地のデメリットやメリットは、四方が隣家に囲まれている立地を前提にしていることが多いですが、旗竿地のすべてが必ず四方が隣家に囲まれているとは限りません。
我が家もそうですが、その場合は前提が異なるのでデメリットやメリットも異なります。
我が家の旗竿地のデメリット
我が家の旗竿地の立地は、東側に道路、南側に公園があるので、陽当たりも風通しも悪くありません。むしろ良いです。
四方が隣家でなく道路と公園なので、人が通る、居る場所なので静かに暮らせているかと言えば、そうではありません。
プライバシーやセキュリティという観点では、旗竿地だからどうこうというデメリットも当てはまらないです。
なので一般的な旗竿地のデメリットやメリットと我が家が感じたデメリットとメリットは、けっこう違いました。
- 近所付き合いがしづらい
- 門柱、ポスト、インターホンの設置場所に困った
- 配管が長いのでメンテナンス代が高い
- 車、人、自転車、荷物、とにかく狭い
- 洗車ができない
- 外構、アプローチは妥協だらけ
なんか住む人ならではの観点だね
やっぱり旗竿地の竿部分に起因するデメリットは結構あるね
デメリット①「近所付き合いしづらい」
これは住んでみて感じた事ですが、ご近所さんとの遭遇率がかなり低い気がしています。
「あ、こんにちは〜」みたいに偶然に会うというシチュエーションがあまりない。
ですから井戸端会議をしたくてもできないです。(^^;
玄関が完全に駐車スペース後方になり、玄関の出入りにご近所さんから気づかれないです。
玄関の開け閉めが見えない事もあり、ご近所さんから「あっ、お出かけですか?」という事もありません。
ご近所さんからすると旗竿地の家は、様子が見えないので「超クローズド外構」の家と同じように感じ取られているかと思います。
ご近所さんA「もしかしたら声をかけられたくないご家庭かな?」
ご近所さんB「コミュニケーションは避けたいご家庭かな?」
と思われやすい家だと思います。
ご近所さんと合わないことをプライベート感、静かに暮らせると考えればメリットなんだろうけど、我が家にはとってはデメリット
デメリット②「門柱、ポスト、インターホンの設置場所に困った」
これは「旗竿地あるある」ですね。
出入口がせまく玄関までが遠いので、門柱、表札、ポスト、インターホンをどこに設置するか悩みます。
理想だけで言えば、
『門柱と表札、インターホンは公道の間口付近。ポストは玄関の近く』となるのがいいでしょう。
必要以上に敷地に入ってもらいたくないけど、荷物は玄関近くが便利だからね
残念ながら我が家の旗竿地の竿部分の間口幅は、3m弱でした。
ですので出入り口を更に狭くする門柱を竿部分で建てることを断念しました。
門柱、表札、ポスト、インターホン全て敷地の奥に設置しました。
こうすることの大きなデメリットが2つありました。
- 表札や門柱が遠いので配達屋さんが、わが家をみつけられない時がある。
- 人が遠慮なく敷地に入ってくる。(たまに知らない車が停まっていたり…)
門柱を公道付近に設置できるくらいの間口があったら良かったな~
デメリット③「配管が長いのでメンテナンス代が高い」
これは全く考えていなかったデメリットでした。配管というのは、汚水用の配管のことです。
マンションに住んでいる時は、マンションの管理組合からの連絡で、定期的に配管を高圧洗浄機で掃除していましたが、一軒家では、自分で清掃業者を手配して清掃することになります。
年に1回くらい「キャンペーンで安くできますよ」という広告チラシが入るので、その時に連絡してお願いしました。
業者の方がいうには、だいたい3,4年に1回するのがよいそうです。
配管清掃の代金は、清掃する箇所と配管の長さで決まるそうで、我が家の場合は、ふつうの整形地の家よりも16mくらい長いと業者の方が言っていました。
16m分お値段が高かったです。
ちなみに公道間口側に水回りを集める間取りにすると、配管を最短にすることができます。
ですが旗竿地の場合は、そこはほぼ玄関になるため一番短い配管レイアウトはあきらめましょう。
デメリット④「車、人、自転車、荷物、とにかく狭い」
これが一番のデメリットでしょう。旗竿地の宿命ですね。
車を2台持つのであれば、もう面倒で仕方がないです。
車は今も今後も1台しか持たないから大丈夫。という方もいらっしゃるかもしれません。
ですが1台であっても整形地のお家と比べると、車があるだけでもキツいです。
理由は、車を止めるその場所は車以外も通るからです。
人間はもちろん、自転車、三輪車、ベビーカーなんかも通ります。人によってはバイクも通るかも知れません。
配送業者の大きな荷物も通ります。大きい荷物が届くときは車を移動させなければならないこともあります。
車の洗車も自宅ではできません。左右に余裕がないので、まちがいなく水がお隣さんの家にかかります。
カーポートを設置する場合は、カーポートの柱の太さも気になります。
我が家の旗竿地の間口は3m弱ですが、3ナンバーの車幅の車は買うことは諦めています。
デメリット⑤「外構、アプローチは妥協だらけ」
門柱やポスト、樹木やタイル、照明などなど、公道から玄関までのアプローチっておしゃれにしたいですよね。
ですがこれらは旗竿地では、すべて妥協が必要です。
気に入った門柱やポストを付けたいです!
狭いので、むずかしいですね。
えっ!じゃあ、シンボルツリーをアプローチに植えたいです!
無理ですよ。狭いし、配管あるし。
え~!じゃあ、エントランスライトでいい雰囲気にしたい!
何も置けないのに、何照らすの?
じゃあ、じゃあ、アプローチをタイルでいい感じにしたい!
升いっぱいあるし、車両が通るところは、強度的にやめておいた方がいいかもよ。
ガーン、じゃあカーポート付けたいです。
柱の分、狭くなりますし、公道から家が更に見えなくなりますよ。
何もできないじゃな~い!
旗竿地は、すべての出入口なので人間、車両、荷物以外にも、インフラが通ります。
つまり水道、汚水、雨水、ガス、電気、電話などです。
狭い出入口付近には、インフラ用の升と呼ばれる蓋が集中しますし、その下には配管が集中しています。
我が家にとっての一番のデメリットはコレでした。家のアプローチ外構は妥協ばかりです…
家のアプローチの外構は、妥協ばかりです。しかしそれでも工夫することで納得できる外構にすることはできました。それについてはまた今度書きたいと思います。
我が家の旗竿地のメリット
つぎは、我が家での旗竿地のメリットを紹介します。
一般的な旗竿地のメリットは価格ですが、これは買う時だけのことで、メンテナンスや売却を考えたらメリットではないです。
他に聞くメリットは、プライベート感くらいでしょうか。ただこのプライベート感というのも隣家によって作られるクローズド外溝によるもので、メリットなのかな〜?と思います。
で実際に暮らしてみて感じた我が家の旗竿地メリットは次です。
- 建蔽率が40%でも建てられる面積が広い。
- 接続する公道側の車通りが気にならない
- 子供が公道に飛び出すリスクが低い
- 玄関付近にプライベート感がある
これは、よく旗竿地で聞くメリットとはちょっと違うね。
そうだね。でもちょっとしたメリットかな。『あ〜こういう面ではいいかも。』程度だね。
我が家の旗竿地メリット①「建蔽率が40%でも建てられる面積が広い」
我が家の地域は、建蔽率が40%でした。これは敷地の面積に対して40%の面積しか建物を建てられないという事です。
えっ、40%しか建てられないの?
そうだったんだよね。結構、厳しいよね。
ですが旗竿地は、竿という無駄使いな敷地があるので、建蔽率が40%でも自分たちが必要と思える大きさの家を建てることができたので、我が家にとっての旗竿地メリットでした。
家を建てる敷地(旗のぶぶん)に建てられる面積は、整形地より広い。
家を建てる敷地部分を広く使う事ができるのはいいね。
我が家の旗竿地メリット②「公道側の車通りが気にならない」
間口がある公道側の車通りは全く気になりません。
というか車の音が聞こえません。
公道側にはご近所さんの玄関側だったり、駐車場があったり、共同のゴミステーションなどがあります。
ですのでご近所さんの車の車庫入れや、配達業者のトラック、ゴミ収集車などの音が、普通であれば少なからず聞こえるのでしょうが、間口から家が遠い我が家はほとんど聞こえません。
ですので、うるさいな〜と感じた事はありません。
これは「静かに暮らせる」という旗竿地のメリットなのかもしれませんが、我が家の場合はその方角だけ当てはまっている感じです。
ゴミ収集車の音とか、配送業者のトラックの音が聞こえないのは、住宅地っぽくなくっていいかも。
我が家の旗竿地メリット③「子供が公道に飛び出すリスクが低い」
「ちょっとまって!急いで出ると車がきて、あぶないよ!」って子供に言った事ありませんか?
旗竿地だと、急に玄関を飛び出しても公道まで遠いので安心です。
家族全員でお出かけする時、子供はいち早く車に乗り込もうと、玄関から車まで走ったりします。
整形地の場合、玄関から公道までが近いので、子供は公道側に勢いよく飛び出すかもしれません。
住宅地を車で走らせていて、駐車場に止めてある車の影から子供が飛び出してくるのを見たことありませんか?子供がいる家は車もミニバンやSUVで大きいので死角ができやすいので、注意が必要です。
これは旗竿地のメリットというより、外構デザインによるところも大きいですが、我が家は旗竿地のメリットと思っています。
わかるなー。ボクもたまに車の影から公道でたら、車がきていてビックリしたことがあるよ。
我が家は玄関から公道まで遠いので、玄関から飛び出した勢いで公道に出ることがないのは、ホント良かったと思っているメリットだよ。
我が家の旗竿地メリット④「玄関付近にプライベート感がある」
これも外構デザインによるところがあるとは思いますが、実際に住み始めて感じた事です。
ゴミを捨てに行くとき、出かける時、玄関のドア開けて、
「あー、今日は寒いな」「あー、今日は暑いぞ」「雨が降るかな?」
と家の外を感じて家を出れます。
これが整形地で公道に近いところに玄関がある場合、玄関のドアを開けるなりご近所さんと目が合って挨拶するということもありえます。
ゴミを持って玄関のドアを開けたら、「あっ、おはようございます。(汗)」となります。
もしかしたら玄関の中のホールの様子、間取りによってはその先まで見えちゃうかも知れません。
郵便屋さん、ピザ屋や出前の配達などで玄関付近でのやりとりがご近所さんに丸見えだったり。
玄関付近にプライベート感があれば、周囲の目を気にする事なく応対することができます。
外構デザインによるところもありますが、公道から玄関が遠くなる旗竿地はそういうメリットがあります。
玄関前でのやりとりって、なんかご近所さんに見られるのは恥ずかしいんだよね。
だよね?
『ご注文のお品を確認します。』って(確認いいから早く置いて帰って~)て思っちゃう。
最近は、『玄関に置いておいてください。』という対応もあるから大丈夫な場合もありそう。
そうだね。でも玄関周りにプライベート感があると、人目を気にせずに玄関ドアを開けられるので、我が家の旗竿地メリットだったよ。
まとめ
よく聞くデメリット・メリットは立地についてのコトが多いです。
旗竿地は立地ではなく、敷地の形状なので必ずしも立地によるデメリット・メリットが当てはまるとは限らないことをお伝えしました。
我が家の旗竿地のデメリット・メリットは、一般的に言われているコトとは、結構違いました。
旗竿地と言っても、実際にはいろんな立地があるのでよく言われるデメリットとメリットが必ずしも当てはまるとは限らないこともあるんだな〜と少しでも参考になるとうれしいです。
旗竿地を検討されている方は、実際に検討している旗竿地の立地や、形状、更には旗の向き、旗に対しての竿の位置、そして自分の家族構成なんかも含めて、どんなデメリットやメリットがありそうかを考えてみると良いと思います。
実は、旗竿地を検討する際に意識したいポイントなんかもあります。これについても今後お伝えしていきたいと思います。